あたしは自分の棚の鍵を出し、引き出しを開ける。




――ジャキッ




銃を取り出し、空だったマガジンにクリップを差し込んだあと、スライドを引いて、弾丸を薬室に送り込む。




そして撃板を戻し、安全装置を掛けたあと、腰のホルダーに銃をしまう。




隣を見ると、朱里達も同じ作業をしている。




「よし、完了っと…」




あたしは鍵を掛け、保管庫を後にする。




「水樹早いわね〜」




朱里がブラウスを直しながら出てきた。




「ははっ♪昔からこーゆう作業だけは早いんだよね(笑)」




あたしは冗談ぽく笑った。




「ふふっ。水樹らしいわね。」




朱里はあたしの隣に並ぶと、微笑んできた。




――そして署の外に出ると、そこには既に現場に向かう為の車があった。




あたし達は3、2に別れ、車に乗り込む。




総理大臣と言えば…留架さんがいたな。




元気にしてるかなぁ。
総理に会えなくて寂しそうにしてたしな…。




そんなことを思っているうちに、車は現場に到着した。