「集合しろー」
緒方さんがオフィスに入ってきた。
「「はい」」
あたし達は素早く集合する。
「これから竜崎総理大臣の応援警護に付く。素早く準備をし、現場に向かうぞ」
「「はい」」
あたし達は返事をすると、デスクに戻り、準備を開始する。
「よし、OK!」
あたしはバッチを付け終え、服装を確認すると拳銃保管庫に向かおうとした。
「ちょっと健太。あんたネクタイ忘れてるわよ」
朱里がネクタイをちらつかせながら健太を見た。
見てみると、健太の首元にネクタイがない。
「お、おう!わりぃわりぃ♪」
健太は大袈裟に笑うと、朱里からネクタイを受け取った。
健太…。
見るからに動揺してるよ…。
あたしはそんな場面を見て、思わず苦笑いを溢した。
「何よ水樹、笑って…」
隣を見ると、朱里が不思議そうな顔をしてあたしを見た。
「う、ううん!何もないよ〜♪行こっ!」
あたしは朱里の反応を適当に受け流すと、保管庫に向かった。