「じゅ…ん…」
「いいから、座って?」
潤は真剣な眼差しをあたしに向けた。
あたしはその視線に負けて、ソファに座った。
「…確かに……この仕事をしている限り、普通の男より死ぬ確率は高いと思います。ただでさえ普通の職業ではないので」
「………………」
「しかし、僕はそんなふうに諦めたくありません。僕には水樹さんという大切な人がいます。守りたい人がいます。だから僕はそんな簡単に命を投げ出すような真似はしません。約束します!決して水樹さんを1人にはしません!」
潤は力強く言った。
親父は一敗喰わされたような顔をした。
潤は、こんなにもあたしを愛してくれている。
大切にしてくれている。
「あたしからも…お願い。あたしだって普通の女に比べれば死ぬ確率は高いよ?けど頑張ってる。これがあたしの仕事なんだって。潤は…あたしの希望なの。潤がいなきゃ生きていけないの!」
あたしは親父を見た。
今まで折り合いが悪かった父。
あんまり話す機会がなかった父。
けど今だからこそ…話さなきゃいけないと思う。
今だからこそ…
向き合わなきゃ…これからの人生、生きていけないよ。

