――…





「忘れ物ないか?」




「うん。大丈夫♪」




今、あたしは潤車の助手席に乗っている。




これからあたしの実家に行くんだ!




春兄が明日ニューヨークに帰っちゃうから、今日しか時間がないんだよね。




潤もあたしも夏兄も、明日からまた仕事だし。




「潤、あたしの家分かるっけ?」




「カーナビあるから楽勝だよ。」




潤はニコッと微笑んだ。




「そっか!じゃあお願いね♪」




「あぁ。じゃあ行くか」




「うん♪」




あたしが微笑み返すと、潤は車を発進させた。




「……あのさ。潤…」




「ん?何?」




潤はあたしを横目で見ながら言った。




言っておかないといけないことがあるんだよね…。




「水樹?どうした?」




潤は少し心配そうにあたしを見た。