「うん…婚約者がいるかな」




あたしは小さめに呟いた。




「あら、結婚するの?」




「えーーっ!マジざんね…って!!」



朱里はビシッと健太の頭にチョップをくらわした。




「いってぇよ朱里!ちょっとは手加減しろよ!」




「アンタが悪いんでしょーが」




そんな2人の会話を聞いていると、なんだか笑いが込み上げてくる。




「ほら!お前達、静かにしないか!これから明日の警護任務について話をする」




緒方さんが紙の束を持ってきた。



2、3枚くらいホッチキスで止めてあるものを一部ずつ配った。




「明日から2日間、都知事が演説会を行う。その警護に着くぞ。詳しいことは配った紙に書いてあるから各自読むように」




「「はい」」




へ〜…
都知事の警護か。




ま、いっちょやってみますか。




初仕事!