誰もいないはずの教室。 でもそこにはたしかに、窓側に人のかげがあったんだ。 夕日に照らされ顔が影になって見えないけど、すぐにだれか分かってしまう。 「司…………」 「今まで泣いてたのかよ。」 腫れた目を真っ直ぐ見てそう言った。 「だっ…だったらなによ!もう、嫌いなら………」 その言葉を無視して司は私の前を通り過ぎた。 私なんてそこに存在しないかのように……