夏が明け久々の学校


………ない??


「靴ない……」


「は?」


小さな呟きはどうやら隣の司にも聞こえたみたいだった


「心配するな。とりあえずこのまま帰るか」


「うん。ごめんね」


校門を出てからなんとなく沈黙が続いた


「なんかあれば言えよ?俺はもう流香を泣かせたくない」


そう空を向いて言ってくれた司



とてもとてもうれしかった。



でもね、そんな簡単に言えないよ………