『キララはもう少し俺に優しくしようと思わない訳?』
『微塵も思いません』
『ですよねー』
ジュンとキララの会話を横で聞きながら、俺は段々と見えてきた巨大な扉を見て思わずため息を漏らしそうになる
俺の身長の2倍はある茶色の扉……
出来ればその奥に進みたくないが、今回は仕方ない……
俺達メンバーはジジィに呼び出された
あ……ジジィとは先代のサンタ・クロースの事だ
本人の前ではジジィなんて口が裂けても言わないが
『で?今回何で呼ばれたんですか?』
『知らねぇよ、ジジィの説教じゃね?』
『あ、俺…今回のテスト18点だったんだ』
ジュンの顔が急に青ざめていく
それは自業自得なんじゃ……?
ま、俺も24点だから人の事言えないけどな
俺達は巨大な扉の前に立ち尽くした
悪いお知らせとかじゃなきゃいいが……
『開けますよ?』
『ま、待て!開ける前に深呼吸を……ヒーヒーフー、ヒーヒーフー』
『それ出産の時の呼吸法!!!』
俺がジュンにツッコミを入れたのと同時にキララが巨大な扉を開けた
俺達の間に緊張が走る


