2人とも顔は笑ってるのに目は笑ってない
冷戦だ……!
俺は言葉を掛ける事も出来ず、妙に緊張しながら2人を見守る
下手に動いて地雷を踏みでもしたら……終わりだからな
『ジュンさんは何でこんな女を連れてきたんです?』
キララがジュンを鋭く睨むとジュンは青い顔をした
さらに……
『へぇ…ジュンって言うんだぁ……』
少女が意味ありげな笑みでジュンに視線を送る
2人からのダブル視線……
ジュンは泣きそうな顔をして俺に助けを求める
………うん。今回ばかりは助けてあげられないや
ジュン…ドンマイ
俺はそっとジュンから視線を外した
『……なるほど、ジュンさんは外で反省してると見せ掛けて女と遊んでたんですね?』
『え、ちょ……キララ!!?』
キララから黒いオーラが放出されている
これはヤバいぞぉ……
恐ろしい事が……
『リーレ!!!』
キララがジュンを指差して呪文を唱えたと同時にキララの指から炎が飛び出した
『ギャァァァァ!!!!』
ジュンはその場に倒れ込む
あーぁ、キララを最大に怒らせちゃったよ……
『安心してください、人は殺さない主義です』
『いや、当たり前だからね!?』
俺がツッコミを入れるとキララは落ち着いた表情で椅子に座った
どうやらスッキリしたらしい