俺はジュンをチラ見しながら病院の中に入った
キララはそこまでジュンを気にしていない様だ
俺達はナースステーションに寄り、遠山刹那の病室を聞き出した
『遠山さんは…302号室よ』
ナースの1人が調べてくれた
とても美人で優しそうな人で、きっとナースの中でもみんなに愛される分類だろう
笑顔を絶やさない……
『ありがとうございます』
俺はそう言ってその場を去った
しばらく歩いた後、キララが俺の顔を覗いてきた
その顔はやはりどこか不機嫌だ
『……俺の顔に何かついてるか?』
『…………目と鼻と口と…』
『くだらねぇな』
俺が鼻で笑って馬鹿にすればキララは下から俺を睨む
俺はキララをこれ以上刺激しない様に素早く「すみませんでしたー」と口を開いた
ジュンみたいになるのは嫌だからな
まだどこか不機嫌なキララを見て俺は首を傾げる
本当に何なんだよ?
『レオさんは…さっきのナースみたいな優しそうな人がタイプなんですか?』
『は!?何でだよ!!?』
いきなり突拍子もない事を言うキララに俺は直ぐさま問い掛けた
キララが何故こんな事を言うのか分からない


