―龍―――― ――――― 「ちょっと時間良いかな?」 その日、いつものように部活に行こうとしていた時、高原に話し掛けられた。 気まずくて、部活を理由に断る。 それでも「どうしても話したいことがあるの。」と引かない高原。 そんな珍しい高原の言動に、俺はついて行くことにした。 そのまま裏庭に連れていかれ、対面する。 久しぶりに正面から見る高原を直視出来ずに目を背けていると、鼻を啜る音が聞こえてきた。 .