―美由―――― ――――― 初めて矢島くんを見たとき、あ、この人だ。とすぐに分かった。 私は生まれたときから、出会ってもいない人たちの記憶を持っていた。 私が唯一持っているその前世の記憶は、心を暖かくさせる。 それは昔の私の大切な人たちなんだとすぐに分かった。 そしてその人たちの中でも、1番心が暖かくなると同時に、悲しくて、愛おしいと感じる男の子がいた。 そして、その人の魂を持っている…つまり、生まれ変わりを見つけたのだ。 .