―龍―――― ――――― はっと頭が覚醒する。 体を起こして周りを見渡すと、そこはいつも通りの自分の部屋。 いつもと違うとこといえば、まだ日が昇ったばかりだというところだろうか。 その光景を目にして、ほっとする。 いったいさっきの夢はなんだったんだろうか。 体験したことのない、でもどこか懐かしく、そこはかとない悲しさを感じる。 俺は自分の顔に伝う、汗ではない水分を意味も分からず拭った。 .