チャンス先輩から聞かされた話は、驚くものばかりであった。


俺のオモニ(お袋)が、再び韓妍兒(ハンヨナ)として再デビューする事もそうだが、アボジ(親父)と駆け落ちして日本に来た事や、歌謡教室を売っている事など、驚く話ばかりだった!


今までずーっと新星MUSICを恨み、
チャンス先輩に仕掛けた嫌がらせは、いったい何だったんだ!


兎に角、一度両親と話してみなければ……………………


『高山常務、失礼します。

今から、家族で話し合ってきます。

それから、今まで大変失礼しました。

償いは、俺達CALMの頑張りでお返しします。』


「あぁ、気にしなくて良いから!

でも、CALMには頑張って貰いたいから、楽しみにしているよ!

それじゃあ、連絡待っているから。」


『分かりました。』


「アッ!

それから、来月の新星MUSIC合同のファン感謝ライブで、ちょっとした面白い事を考えているんだ。

明日の夕方からオフなんだろ?

打ち合わせをしたいから、俺のオフィス隣の小会議室にCALMのメンバーも集まってくれないか?」


『分かりました。

多分、17時過ぎには行けると思います。』


「了解!

ライブの演出で、何かアイデアが合ったら教えてくれないか?」


『後でメンバーで集まって相談して、明日までにまとめてきます。』


「楽しみにしているよ。

それじゃあお疲れ様!」


『お疲れ様でした。』



カラオケ屋さんを後にして、俺は会社に戻って来た。


DJ-Cは、彼等CALMの溜まり場になっているNS池袋スタジオに一旦戻ってから、帰宅した。


後から電話があり、両親と話し合ったそうだ。


駆け落ちの話、母親が再デビューする話、教室を手放した話など、全て俺の話と一致していたそうだ。


教室を新星MUSICに売却したお金は、DJ-C名義で新星MUSICって言うか、新星グループ株式会社の株を買ったそうだ。


後もう2%株を買い足せば、DJ-Cはうちの理事になるわけだ!


まぁ、2%って言っても半端ない額なんだけどね!