「どうぞお召し上がりください。」

私は期待を込めて蓋を開けた




…う゛。



背筋が凍った。

お皿には山盛りの


…ねずみ。



「あ、あの、これって…」


あたしはそこに立っている
コック帽子を
かぶったキツネに聞いた


「申し遅れました。
説明いたしますと、
今朝とれたばかりの
高級白ネズミです。」



「…こんなの
食べれるわけないじゃんっ!?」


私はつい大声を出してしまった



「申し訳ありません。
今すぐ別の料理をお持ちいたします。」




「ネズミ食べれないのか!?
始めて見たぞ…
キツネで食べれない奴なんて」



耳元で、アスリが言う。



「キツネキツネって、
私はキツネじゃない!!」




ダッ!!

私は席を乱暴に立って、
走り出した



「待て麻優!!
外に出ちゃダメだ!!」



洞窟を飛び出した私は
アスリの言葉も無視して
ひたすら森の中へ走った