「……まだダメ。」 いたたまれなくなって、離れようとした私を、王子は簡単に引き戻した。 「放してっ」 「やだ。」 「な…んでっ…」 「だって、まだ“目覚めのキス”してないじゃない?」 「はぁっ?…って、ちょっと!」 寝起きで。 頭はもちろん、反射神経も鈍っている私。 いとも簡単に、 捕まってしまった――― 「……うん。甘い。」 今日、これで何回目?