「帰ろ?柚奈……」




「うん‥ゴメンね…」




座っていたベンチから立ち上がり、柚奈の手を握った。




指を絡めて、



恋人同士のつなぎ方。




「お兄ちゃん?!………駄目だよ。見られたらお母さんたちに‥」



「大丈夫だよ。」



チュッと繋いだまま柚奈の腕にキスをした。


「な?」




そう聞くと、柚奈は真っ赤な顔をして、嬉しそうにうなずいた。




時間はもう11時を過ぎていて、近所の人は外にはいない。




だから、




大好きな人と





手をつないだ。






悪いか?



仕方ないだろ……






俺の理性を保つためだ。



許してくれ………