一日でクビなんて話が存在するんだろうか? そんな奴、日本中探しても両手ぐらいの数しかいないんじゃ…。 嘘でしょう…? ソイツは遠慮もなにもない、遠回りすらしないで真正面で向き合ってあたしに向けて吐く。 「出て行け」 その言葉は冷たい。 色も感じられない。 「ちょ…ちょっと待っ―――」 「口を開くな。お前はクビだ。出て行け」 どうしてこうなった…? あたしは何も言えず、無言で立ち尽くすことしかできなかった。