それからというものの、あたし達は何だかんだ会話に花を咲かせていた。



お母さんが社長さんの先輩だったと訊いた時は心底驚いた。


どうやら友達以上恋人未満という微妙な関係だったらしい。



やっぱり仲良し以上だったのか。



そして社長さんの奥さんは5年前に亡くなっているということを知った。



あたし達を養う、と言った理由もなんとなくだけど分かる気がする。



もし仮に奥さんがいたら、あたしのお母さんを家に住ますなんて普通に考えて絶対嫌だと思うし。






午後1時の出発時間まで、あたし達は今までじっくりと話せなかったぶんたくさん話し、お互いのことを少し知ることができたような気がした。




2度目のリムジンは相変わらず大きくて、そこに乗るということに少し興奮した。






明日から、本格的に結婚生活がスタートする。