そう言ってさっき流した涙を手ですくってくれた。 「…え?」 「寝てる状態でそんな表情されたら…」 そう言う空先輩の頬が少しピンク色に見えた。 「……キスしたくなる」 「えっ」 微笑んで私の上からどく空先輩。 キス…なんて…… これも多分冗談だよね? 冗談でも顔の熱が引かないよぉ… 「…あのさ」 空を見ながら空先輩は呟くように言う。 「そんな顔、すんなよ?」 「…え?」 「可愛いから…そんなふうに無防備だと誰でも襲いたくなる」