そう言って、間宮さんに近付いて行くオレ。
ポケットをあさる間宮さんの顔を見て、あっと声を上げる。
大きな絆創膏。
すぐにあいつらに殺られたものだとわかった。
「はいっ。今は多分朱音たちの劇だと思うけど…」
そう言って鍵を差し出して微笑む間宮さんの姿を見て、
どうしようもなく切なくなって。
「痛い思いさせてごめんね」
眉を下げてそう言うことしか出来ないオレは情けない。
「鍵ありがとう」
間宮さんから鍵を受け取り、教室から出る。
「空!」
あきの言葉に、教室に顔を出す。
あきは何かを悟ったのか、オレにこう言った。
「負けんなよ」