ごみ箱にゴミを葬り、コップを洗っていると 『じゃあ、いってくるね。戸締まりと火の元お願いね!』 『は〜い、いってらっしゃい。』 私のお母さんは、昼間はスーパーの店員をし、一週間に何度かはこうしてスナックに働きに出ている。 父親がいない分、お母さんが頑張ってくれている。 父親……まだ私が小学生だった頃、よそに女が出来て出て行った。それ以来一度も顔を合わせていない。