栗が人差し指を左右に振って、チッチッチと舌を鳴らす。 なんだその小馬鹿にしたような態度。 激しくイラッとくる。 「私たちがやるんじゃ普通すぎて怖さも半減するとね。やっぱり誰がやるかわからん方が面白いと思うんじゃ」 なるほど、言っていることは的を得ている。 「でも私、お化け役がよかったのに…」 「あぁ、そういえばイッちゃんは怖がりやったね」 そうだよ怖がりだよ、刺激なんてこの世にいらない。 私は平和に暮らせたらそれでいいんだ。 …この生徒会にいる時点で平和じゃないけど。