私は怖い話が大嫌いだ。

こんなので涼しくなろうだなんて、信じられない。


「でもさっきの話、私の実体験やで?」

「ひぃぃぃ!」

大げさに飛び上がる空也に、つられて私も震えあがってしまう。


「うん。くーちゃんが千春ちゃんに怒られてた時の話を、ホラー風味にしてみたんよ!
怖かったやろ?」

「ば、バカヤロウ!お、俺様が怖いなんて、あ、あるわけないだろ。なぁ樹?」


なんでこっちに話を振るのよ。

私も怖がっている手前、反応にすごく困る。