ないないない、それはない、絶対ない。


「嫌だよ」

「そんなこと言わんと。イッちゃんも実はまんざらでもないんじゃなか?」


まんざらでもないことはない。

切実にお断りしたい。


確かに空也は面白いけど、時々優しかったりするけど、かなりイケメンの部類に入るけど。


「だって、空也バカだし」

そう、それが彼のすべてのプラス要因をマイナスにまで引き下げていた。


彼は史上最高に残念なイケメンなのだ。