悪役ヒーロー見参!!



しばらく渋っていた空也はマンガの誘惑に耐えきれなかったのか、ゆっくりと方向転換した。

そのまま帰るのかと思えばこちらを振り返って、どこか赤い顔で言う。


「つ、次はぜってぇ送るからな!!」

そう言ったかと思うと、風のような早さで去っていった。




……さて、と。

「なんで付いてきてんのよ」

私の背後にあった家の庭の植え込みがガサガサと揺れる。


顔を出したのは、栗と嵐。

「へへーっ。ばれちまったらしょうがねぇべさ」

「俺は栗に引っ張られただけだ」