「こっちのお弁当箱もかわいいー!」
「いや、あの…樹さん?」
この血みどろのドクロのワンポイントに、食欲が失せそうなほど毒々しい配色。
「ほんっとたまんないよね」
「別の意味でな」
何だかげっそりしている空也はとりあえず置いといて。
私はたくさんの心ときめく雑貨たちに囲まれて、幸せな時間を過ごした。
帰り際に空也が頭を抱えながら私を見つめる。
「お前さぁ、いつもあんなの持ってんのか?」
「ううん、あそこの雑貨は値段が高いからなかなか買えないんだよ。
でも他の雑貨屋には売ってないんだよねぇ…」
「そりゃあそうだろ」


