…なんてことを考えていると、空也にじとっと睨まれた。 やば、思考読まれた? 目を合わせた瞬間、笑いをこらえるのが大変だった。 「空也」 「あ?」 「クリーム付いてるよ」 彼の頬に付いた生クリームを指で拭って何の気なしに舐めてみたけれど。 「あ…っまー…」 甘い、甘すぎる。 やっぱり甘いものは苦手だ。 カシャンとスプーンが落ちた音に顔を上げると、空也が茹でダコみたいになっていた。 …私、なんかしたっけか。