私たちを出迎えてくれたのは、すごくかわいらしい店員さん。
いいなぁ、こんなかわいい制服が着れるならここでバイトしてもいいかも。
「いらっしゃいませー。お二人様ですか?」
「はい、そうですけど」
「ただいまカップルの方には、サービスで2割引きになっております。
失礼ですが、カップル様ですか?」
……。
なるほど、そう来るか。
でもここであわてるわけにはいかない。
あわてたら余計に恥ずかしいし。
「あー…、はいそうです」
「い、樹!?ちょっと待て!」
後ろでずっと黙っていた空也が、いきなり私の腕を掴む。


