そしてそんな空也を助けるべく(実際はまとめて勉強を教えてもらうため)、私たちは嵐のテスト必勝講座を受けている。
講師はもちろん、私たちの目の前で舌打ちしながら空也をしばいている嵐先生。
舌打ちをしたくなる気持ちも、わからなくはない。
生徒会長にして、我が校誇るべきバカの空也。
国語以外まったく取り柄のない栗。
そしてすべてにおいて平均の私。
全教科満点に近い点数を叩きだしている嵐なら、舌打ちのひとつも出るだろう。
「お前ら、もしこれで赤点取ったらぶん殴るぞ」
「嵐先生こわーい」
「お前が一番問題なんだ。これが生徒会長の取る点数か!?」