悪役ヒーロー見参!!



「ちょっと、何すん…」

「しーっ」


言いかけた私の口を空也がふさぐ。

暗い中、空也がどこにいるのかよく見えない。

嵐と栗は反対側の幕に隠れたようだ。

向こうの幕からも微かに人の気配がする。


空也が顔を寄せてささやいてくる。

「もうちょっとの間だから、じっとしとけって」

「…?」

そんなことを言われても、私たちがいないものだから会場はざわついている。