「…っこんなことなら、嵐が会長になった方がよっぽどよかった!」


慎重で頭脳派。

トップに立つにはもってこいの人材だ。

「空也なんて、いっつも叫んで暴れてるだけじゃんか!」


珍しく本気で怒る私を、空也が困ったように見つめる。

言いすぎたことはわかってる。

でも…。


その時だった。

「そうとも言い切れないんじゃないか?」

凛と響く声。

後ろを振り返ると、銀縁の眼鏡を押し上げて書類を睨む嵐がいた。