悪役ヒーロー見参!!



「あんたが変なことばっかりするから恥ずかしいんだよ」

「ほんとかぁ?」

こんなことでいちいち嘘をつく必要もないだろう。

そう言うと、空也はにぱっと歯を見せて笑った。

「そっか」

なんでそんなにうれしそうな顔するかな。

こっちは予算の見直しで大変だっていうのに。



「ただいまー」

生徒会室に再び戻ってくると、栗がにやつきながら寄ってきた。

「お帰りなさいまし。で、どうなったんどすえ」

その使い方絶対間違ってる。

口には出さずそう思いながら、私はため息をつく。


「解決はしたけど、また計算のやり直し…。先が思いやられるなぁ」

なんで会計なんて面倒な役職に就いたんだろう、なんて後の祭りだ。