「ふ…ふはははは!」
とうとう頭がおかしくなったのか、こいつ。
いや、もとからおかしいか。
私も栗も嵐も、きっと同じことを思ったに違いない。
そんな私たちには目もくれず、空也は腰に両手を当てて笑っている。
「ふはははは、天は俺を見放さなかった!俺に味方してくれたぞ!」
おいおい、待ってくれよ。
「これは、悪者をもっと懲らしめてやれという神のお告げなのだ!!」
善は急げだ!
そう言ったかと思うと、空也はあわただしく生徒会室を出ていった。
あっちって確か、サッカー部の部室がある方向…。
「私、ちょっと行ってくる」
上司のお守りも、部下の仕事なんで。


