「準備はできたかね、樹くん」
「いい加減にしろバカ」
「ちげーよ!俺は今探偵なんだからな!あ、刑事でもいいぞ?空也刑事!
…っかー、かっこいーなぁ!」
そんなわけで私たちは現在柱の陰に隠れてこそこそ話し合っている。
これから生徒に聞きこみに行くのだけど、さっきから空也はこんな調子だ。
「教授ってのも捨てがたいな…」
「最初はどこ行く?」
「スルーかよ!…そうだな、やっぱ一番人数の多い吹奏楽部だろ」
ちなみに嵐と栗は面倒くさがって生徒会室に残っている。
そうなったらもうこいつを止められるのは私しかいないでしょ。