悪役ヒーロー見参!!



「とにかくっ。今年はそんなことしたらダメだからね!」

「えぇぇぇぇーっ。なんでだよ、いいだろー?」

「ダメ!!」


そこまで言って、私はあることに気が付く。

そういえば今日は嵐と栗がいない。


「ねぇ、嵐と栗は?」

空也に訊ねると、空也はなぜかすねたように私の顔を覗き込んだ。


「何だよ、嵐と栗ぐらいどうでもいいだろ。それより今は、その…2人っき「イッちゃーん、ただーいまー!!」

空也が何か言い終わる前に、栗の大きな声が生徒会室に響いた。

後ろには嵐もいる。