「ね、ねぇ、嵐は怖くないの…?」 「俺か?俺は…」 そこで言葉を止めると、飛び出してきたお化けの頭を力いっぱい掴んだ。 「うらめし…やあぁ!?」 勢いよく飛び出て来たお化けも、これにはさすがに驚いたようだ。 そのお化けを睨みつけながら、嵐は低い声で言い放つ。 「こんな陳腐な仕掛けで、この俺を怖がらせられると思うなよ…」 「ひぃぃっ!」 こ、怖い。 お化け役の人も走り去っていく怖さだよ。