悪役ヒーロー見参!!



「…で、なんでこの組み合わせなの」

あれだけ人数がいたにも関わらず、残っていたのは私たち4人だけだったらしい。


「文句を言うな、決まったことだろう」

私の隣で歩く嵐が、不機嫌そうに私を見る。

ちなみに空也は、10分前に栗と一緒に出発した。


「別に文句じゃないよ」

そう、ただもうちょっとゆっくり歩いて欲しいってだけ。

だってさっきから…。


「ばあぁぁぁぁ!!」

「ひぃ…っ」

お化けの襲来が半端ないのに、嵐は一向に足を止めてくれない。

このままじゃ置いていかれる。