そんな私を見た矢沢は意味ありげにあの胡散臭い笑みをこぼすと 「じゃあもういいや」 ………―は? いきなり私の両腕を掴んで壁に押し当てた矢沢 何こいつ。まぢでなんなの!! 捕まれた腕はびくともしなくて、目の前の矢沢は何だか気味が悪い 「ねぇ村田さん、俺のもんになってよ」 「は?」 何言ってんのこいつ… 頭おかしいの!? 夕焼けに染まりだした廊下には、外で部活をする運動部の声が届いてくる