帰るころは小雨程度になっていたので、あまり濡れることはなかったものの、この時期の雨は相当冷たい。 家に着くと真っ先に風呂場へ向かってお湯を溜める。 まだ十分ではないのに、濡れたまま待ちきれなくなってしまった彼はまだ腰ほどしか溜まっていない浴槽に浸かった。 足元から順に伝わってくる温もりが、やがて全身にまで達する至福の時のおかげで雨の日を憎めない。