受験当日まであと1ヶ月をきったある日の放課後、「僕」は数学の質問をするためにある先生のところを訪れた。 白髪で眼鏡をかけた人で、いかにも努力をしてきたような先生だ。 問題は解決し、次第に志望校への話になっていく。 「今ごろにこんな問題に手間がかかっていたらI高なんて駄目だな」 ――自分には西口先生がついている。 しかし、どれほど強がっていても、少なからずダメージは受ける。 下校中、雪がちらちら降り始め、近所の子供たちがいっせいに飛び出してきた。