「お前名前は?」

「川崎夏帆」

「夏帆んち家まで送るから」

夏帆はまた泣き出してしまった。
俺また悪い事言っちゃったかな?

でも、泣いてる夏帆を見て、
守ってやりたいって思ってしまった。

なんか俺、おかしいな、彼女居るのに。

「また泣いてる」

俺はなぜかそう言って夏帆の涙を拭き取った。

「ありがと・・・。あの名前なんていうの?」

「俺?深田椎名。てかなんで泣いてたの?」

「・・・彼氏にフられた」

「ま・・ぢか」

また地雷踏んじゃったよ。
俺最低だ。

「ここ、私の家だから」

「あ、ああ、じゃあな」

「ありがとうね」


最後に笑って見せた顔。

笑ってる方が可愛いじゃん。

川崎夏帆・・・か。