そんな風に言われて。

時を止めたいと願っている。

そんなあたしは…。

やっぱり隆のことが、好きなのかもしれない。

そう認識したら、急に胸がドキドキし始めた。

横を見ると、いつもの笑顔であたしを見つめている、隆と目が合った。

なんだか…。

すごく…。

恥ずかしい…。

瞳と瞳を合わせられなくて、あたしは視線をずらす。

目を伏せたつもりが、隆にはおだんごを見ていると思われたらしい。

「もっと食べる?」

優しく、問いかけるように聞かれて、あたしはまた、変な恥ずかしさを覚えた。

ブンブン。

うつむいたまま、首を横に振る。

「そお?」

ガサゴソと、さっきのナイロン袋に、残ったおだんごの入ったパックをしまい。

「んー」

と、伸びをする、隆。

そして、おもむろに立ち上がると、

「行くか?」

あたしを見下ろし、そう声をかけた。

やだ。

まだ、帰りたくない。

言いたい気持ちを閉じ込めて。

隆の腕を掴んだ。

座ってよ。

言葉には出さずに、隆の腕を下に引く。