病院の中はすごく暖かかった

だけど俺の体はそれ以上に冷たくて感覚は元に戻らない


すぐに受付に向かい、彼女の部屋を教えてもらった


彼女の病室は二階の202号室

だけどその後看護婦さんに絶望的な言葉を言われてしまった


『面会時間は8時までなんですけど……』


病院を利用した事がない俺は、面会時間まで気がまわっていなかった


『どうしても無理ですか…?』


ダメだと分かっていながら、もう一度聞いた


受付のテーブルに置いた手は真っ赤で全部の指が霜焼けになっていた


看護婦さんは少し考えた後、電話で誰かに確認をとってくれた


そして、10分程度だったら大丈夫だと面会を許可してもらった


急いで二階に駆け上がり、俺の足は202号室の前で止まる

病室には確かに彼女の名前が書いてあって、俺は静かにドアをノックした