この日から俺と彼女は付き合う事になった


学校で一番人気者の彼女と付き合えるなんて、本当に夢みたいだと思った


今まで女子と深く接した事のない俺は、勿論誰かと付き合うのも初めて

付き合うって何をすればいいのかさえ分からなかった


だけど俺と彼女の日常にあまり変化はなかった

お互いの事を今まで以上に話し、帰りはいつも一緒に帰る


学校では照れ臭くてあまり話す事はしなかったけど、一日の間に何度も目が合う瞬間が堪らなく幸せに感じた


彼女と付き合い初めて1ヶ月

今日は初めて学校以外で会おうと決めたデートの日


週末にデートするカップルなら普通映画を見に行ったり、買い物をしたりするだろう


でもこの田舎町からそんな遊びが出来る街に行くにはかなりの時間がかかるし、

俺はそんな所に行かなくても彼女と話してる時間が一番楽しかった


彼女もやっぱり俺と同じ気持ちみたいで、初デートに行きたいと行ったのは俺の地元


彼女の家と俺の家は自転車で40分程の距離

住んでいる地域は違うけど田舎町なのは一緒だった


車一つ通らない道に、田んぼだらけの風景


どこへ行っても代わり映えする事なんてないのに、彼女は俺の地元に行きたいと言ってくれた


それが少し嬉しくて、彼女らしいと思った