「常陸くんも飽きないねー。由良は手強いよ」 それはもう、南も感心するくらいだ。 「あ、田中さんも一緒に帰る?」 「ううん、邪魔者は退散しますよー。 じゃあね由良、常陸くん」 「うん、バイバーイ」 「あ、バイバイ」 ニコっと笑って手を振る南を見送り、あたしも鞄の中身を整理して肩に掛け、教室を出た。