「お父様、あの国を潰してちょうだい」



どうやらアイリスは、今日も機嫌が悪いようです。



「アイリスまたか…


次はどういう理由かね?」


「だってあの国の姫、シャイン様に好意を寄せてるのよ!

許せないわ!」




シャイン様というのは、隣の国―――
ハート国の王子で、アイリスの好きな人。




「・・・わかった。


可愛いアイリスの頼みじゃ」



お父さんは少し迷いました。


でも、可愛い娘の頼みとなれば断ることができません。



「やった。
ありがとう、お父様」



やったわこれで、邪魔者が減るわ…
ふふっと笑うアイリス。



そして数時間後、戦争は始まりました。