俺は椎葉 櫂。
居酒屋の店長。
一応イケメン店長で通っている。

店はOPENしてまだ半年。
ぼちぼち繁盛している。

♪♪♪〜
「お電話ありがとうございます!HALです!」

「もしも〜し!稲森ですけど〜」

常連さんの稲ちゃんや。
「おう!稲ちゃんやん!どーした?」

「今から4人で行きたいんてすけど、席空いてます?」

土曜の夜なのに、今日は客が退くのが早かった。
「おう!空いとるよ〜4人ね。待っとる〜」

稲ちゃんはよく店に来る。
ツレがおるならソファー席空けるか。

店は広くもなく狭くもない。
一角にソファー席が設けてある。
いわゆるVIP席。

「こんばんは〜♪」

10分後、稲ちゃんが来店した。

後ろから3人。
男1人と女2人。
3人とも初めて見る顔だった。

「稲ちゃん久しぶりやね〜」
「櫂さん!相変わらずかっこいいっすね〜」
稲ちゃんと少し喋ってから、おしぼりを持って席に案内する。

「うわぁ〜何か気分いい〜♪」

女の1人がソファーを見て喜んでいた。
背が高い。高いヒールを履いているのもあるが…
サラサラの長い髪にスッとした手脚。
白い花柄のスカートに白いブラウス。
笑った顔が幼くて可愛い。

「いらっしゃいませ〜」

おしぼりを渡した。
「ありがとうございます。」

長くて細い指も俺好みだ。

厨房に戻って鉄板焼きを作る。
フロアから笑い声が聞こえる。