神社の所で、佐紀が3周走り終えると、
先頭を走っていた明美が、
入り口で、駆け足をしていた。
「あれっ、アケさん、
3周走ったんじゃあ……」
「うん、先に帰ってて」
そう言って、佐紀たちを、促した。
麻紀が、通り過ぎる時、
「マキ。20分したら、
次の練習、始めて」
そう言って、最後尾が来るのを待った。
友理が、通り過ぎた。
最後尾はやはり、千夏と和美だった。
千夏は明美を見て、驚いた顔をした。
2人が通り過ぎると、
「2人とも、ファイト!」
そう言って、2人の後を走り始めた。
千夏は、明美に聞こえないよう、小声で、
「チッ、見張りかよ」
そう、つぶやいた。
3周走り終えると、明美は、スピードを上げ、
2人を追い越し、走って行った。
千夏たちは、もうバテていて、
明美が見えなくなると、遂に歩き始めた。

