部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


神社の所で、佐紀が3周走り終えると、
先頭を走っていた明美が、
入り口で、駆け足をしていた。


  「あれっ、アケさん、
   3周走ったんじゃあ……」


  「うん、先に帰ってて」


そう言って、佐紀たちを、促した。

麻紀が、通り過ぎる時、


  「マキ。20分したら、
   次の練習、始めて」


そう言って、最後尾が来るのを待った。

友理が、通り過ぎた。

最後尾はやはり、千夏と和美だった。

千夏は明美を見て、驚いた顔をした。

2人が通り過ぎると、


  「2人とも、ファイト!」


そう言って、2人の後を走り始めた。

千夏は、明美に聞こえないよう、小声で、


  「チッ、見張りかよ」


そう、つぶやいた。



3周走り終えると、明美は、スピードを上げ、
2人を追い越し、走って行った。

千夏たちは、もうバテていて、
明美が見えなくなると、遂に歩き始めた。