チャイムが鳴って、廊下に人が溢れる。
佐紀と華子が、教室から出ると、
梨沙たちが、待っていた。
「どうだった?」
「うん、別に。
でも先生、いい大学ってのを
連発してたけど、
いい大学って、なんだろうね」
「自分の評価が上がる大学の
事でしょうね」
「私の?」
「いいえ、先生の」
「なーんや、自分のためなんや」
「私んトコでも、言ってたよ」
「私んトコは、
何も言われなかったよね」
「うん、服装の乱れは、生活の乱れだ
とか、
休まず、学校に来いとか、
どんなクラスじゃん? ってトコ」
「体育館へ、行ってみませんこと?」
「そうだ。行こう、行こう」
「部活、やってるかなあ」

